私が小学生、3年生位の時の話です。
富山県に、母方の祖父がいました。
そのころは毎年帰省していました。
私は祖父が大好きで、いつも纏わり付いていました。
祖父は、私に「草鉄砲」を教えてくれました。
田んぼの脇に生えている草、細長い葉っぱの単子葉植物(?)を抜いて、
葉っぱを一枚めくって、シュッ!と引くと、
残りの葉っぱの先端部分が、「ブン!」と風を切る音と共に空へ。
(早すぎて、音しか聞こえません)
しばらくすると、飛んだ葉っぱが落ちてくるというものでした。
私は感動して、何度も教わったのですが、どうしても祖父の様に
上手く飛ばす事は出来ませんでした。
「来年こそはきっと!」
その来年は、残念ながら来ませんでした。
祖父は翌年、54歳の若さで、突然癌で亡くなってしまったから。
ネットとか、図書館とかで「草鉄砲」を探すのですが、見つかりません。
祖父以外に、「草鉄砲」が出来る人に出会った事も有りません。
あれは、一体何だったの? おじいちゃん。。。