shobuno's blog

shobunoの日記です。日々見たこと、考えたこと、思い出した事などを興味の向くまま書いていきます。

親指シフトの思い出 〜 ワープロの時代

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 私が買った2代目のコンピュータは、OASYS 30 AFIIIという「ワープロ」でした。

定期的に本を作るサークルを主催していた関係で、

いつまでも手書きの文字じゃマズイだろうという事で、

秋葉原のウラ道にあった怪しいお店(安売り問屋)で購入しました。。。

 

薄暗い店内、うず高く積まれたダンボール箱。。。

私「あの。。。」

目付きの悪い店員「何だ?」

OASYS 30 AFIII って有りますか?」

「有るよ。」

「その。。。いくら位でしょうか?」

「そうだな。。。14万8千円なら売ってやる。」

「お、お願いします。。。」

「よし、売った。」

 

(当時20万円以上したOASYSが15万円だったので破格でした。)

本当にこんな感じでした(苦笑)

1990年位だったと思います。

 

当時は、今では想像しにくいと思いますが、ワープロブームでして。。。(^_^;

NECの「文豪」、富士通の「OASYS」、シャープの「書院」、東芝の「Rupo」などなど、色々なメーカーがワープロ専用機を出していました。

当時、パソコンも有ったのですが、比較的安価なワープロ専用機は人気で、独自の進化を遂げていました。
AI変換、広辞苑付き、48ドットの文字印刷、MS-DOS起動可能、パソコン(ワープロ)通信機能付属。。。などなど、どんどん機能が増えて、パソコンに限りなく近づく進化をしていました。
  90年代前半は、ワープロ専用機が進化を極めた時代。
まるで恐竜の様に。。もしくは、オーストラリアの有袋類の様に、
ゴテゴテと機能を肥大させて、パソコンに限りなく近づきました。
繁栄を極めたワープロ専用機でしたが、
95年に、Windows 95が出て、パソコンが急激に使いやすく安くなり、
脇に追いやられて、ついに2000 年には絶滅してしまったのでした。
 
 私が買ったこのワープロ、AI変換、広辞苑Rom付き、印字フォントも幾つも付いていて、48ドットの文字印刷、MS-DOS起動可能、パソコン(ワープロ)通信機能付属、更には、Mindというパソコン言語まで付いていて、簡単なプログラムまで組む事ができました。
ひと通りそういう機能を堪能したのは勿論でしたが、
もう一つ、お気に入りだったのが、キーボード配列でした。
 
親指シフト配列」です。

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いわゆるカナの配列の一種なのですが、どの文字も3列のキーに集中して配置されていて、親指キーを同時に打ち分ける事で、一回の打鍵で一つの文字を打てる様に工夫されていました。
慣れるまでに2週間程かかりましたが、慣れてしまうと、とても快適で、
指が疲れにくいキーボードでした。
文章を考えながら、ストレス無く打つことができ、
まるで考えている事がそのまま文章にできる様な感じ。
脳とマシンが直結されている感覚に近い感じ。。。
ワープロ検定(今でも有るのかな?)の上級者は、
必ずこのキー配列を使っていたそうです。
(私でも一分間に180文字位打つことができました。)
 
 とっても使いやすくて、一部熱狂的なファンもいたキー配列でしたが、
残念ながらワープロ専用機の絶滅と一緒に、世間から忘れ去られてしまいました。
 
今では、仕方なくローマ字入力をしていますが、
親指シフトキーボードが今でも懐かしくて、
どこかで手に入れられないかと思っています。。。