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shobuno's blog

shobunoの日記です。日々見たこと、考えたこと、思い出した事などを興味の向くまま書いていきます。

身体に良いって事は、美味しくないって事です。。。

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今日の夜ご飯(「ご飯」じゃないけど(笑))。

夜はたいてい豆腐一丁です。

夜に炭水化物を控えると、何となく体調が良い様な気が。。。するだけ?

 

「栄養学は、自然科学じゃなくて社会科学なんだ。

 その時に、政府が国民に食べさせたいものが、いかに国民にとって

 有益であるかを宣伝するのが目的なんだから。」

「そうかしら」

「本当に、何を食べれば良いのかなんて、誰にもわかってやしない。

 その時の政治的状況次第で、国民に一番食べさせたい食品を、

 もっともらしい理屈をつけて食べさせようというのが、

 栄養学の目的に一つなんだ」

「それは、ちょっとひどいいい方じゃないかしら」

「ひどいけれど、現実の姿だったじゃないか」

「……」

「二十世紀の中頃までの日本は、米だけは何とか満足に自給できた。

 ところが、アメリカの小麦がとれ過ぎたので、属国みたいな状態だった日本は、

 米の生産を減らして小麦を輸入せざるを得なかった。

 ところが、米に対する愛着の強かった日本人にパンを喰えといっても

 おいそれとは切り換えがきかない。そこで登場したのが政府御用の栄養学者さ。

 米など喰っていたから日本人は馬鹿になって西洋人との戦争に負けたのだ

 という栄養学的一証拠を並べ立て、子供のうちから食習慣を変えさせなくては

 いけないとかいって、学校ではパンを食べさせた。

 そのうちに、アメリカの土地がやせて来て小麦が足りなくなると、

 今度はいけしゃあしゃあと、日本の伝統食の方が栄養学的にバランスが取れている

 などといい出した。

 二十一世紀に入って、世界的な食料不足に見舞われると、

 また一転して合成澱粉や人造蛋白の優秀性について大声でわめき立てる。

 どうなっているのかわからないよ。(※注)

 つまり、栄養学なんて、政府の方針に権威をつける手段みたいなもので、

 栄養士は旗振り役さ。

 この人工牛肉も、国の政策にぴったりという点で栄養学的に優れているんだろう」

 

石川英輔 「プロジェクトゼロ」より)

 ※注)執筆当時は20世紀です。21世紀云々は、物語の設定が21世紀という事で、

    若干、現実との差異があります。

 

ちょっと引用が長くなってしました。

多分、高校生ぐらいの頃に読んだSFの一節です。

(プロジェクトゼロのテーマについては都合により割愛させて頂きます(赤面))

当時、何故かこの文章が心に引っかかって、今だに時々思い出します。

 

大学で、生化学という学問を学びました。

生命の中で起こっている化学反応について、詳しく教えられました。

例えば、「呼吸」の時に炭水化物が何という酵素によって、何に分解され、

次に、何になって。。。。最後は何になって、その時のエネルギーで、

AMPからADP, ATPが作られるとか、光合成の流れとか、DNAの合成とか、

複写とか、DNAからタンパク質が作られる流れなど。。。

 

オキサロ酢酸と、アセチルCoAと、水を使って、

クエン酸シンターゼという酵素(機能を持ったタンパク質)が、

クエン酸を作るのは、何となくなく分かりました。。。

でも、どうして、誰がクエン酸シンターゼという酵素を設計し、作ったの?

呼吸の一連の複雑で精密な化学反応の流れは、誰が設計して、実現させたの??

 

 学べば学ぶ程、そういう根源的な疑問が膨らみましたが、

誰もその答えを知らないという事、

つまり、人類は生命について何一つ分かっていないんだという事が分かりました。

 

生命について何も分かっていないのに、どうして◯◯は身体に良いとか

悪いとか言えるんでしょう?

石川英輔さんの小説の一節は、案外正鵠を射ているんじゃないでしょうか。。。?

 

実際、私が小学生の低学年の頃はあの文章の通り、

「パンを食べないと頭が悪くなる」とか言われていましたし、

6年生位になって、給食にご飯が使用される様になると、手のひらを返す様に

「ご飯を食べる事は日本人に合っている」とか、本当に教えられました。

 

ですから、「◯◯は身体に良い」という言葉を聞くと、

「ああ、コレは美味しくないんだな。」

ぐらいにしか思わない様にしています。。。