思えば、こういう純粋なSFを読むのは久しぶりで、冒頭からかなり引きこまれました。
ネットでの評判を見ると、「前半は我慢、後半は怒涛の展開」という感じのコメントが多かった様な気がしましたが、私は逆でした。。。
幼年時代の不気味な展開とか、冒険とか、親友の死の辺りのおどろおどろしい展開に魅了されたのですが、後半の「怒涛の展開」には、ちょっと引いてしまいました。
物語のスケールが大きく展開するにつれ、作者の力量が追いつかなくなってしまい、
上っ面だけ描写するだけで、いっぱいいっぱいになってしまった様に見受けられました。。。
(主人公の両親やら、町の重要な人々がたくさん死んでしまったのに、
妙にサラっと流してしまったり。。。)
ちょっと風呂敷を広げ過ぎてしまったんですかね。。。?
前半の緊張感を維持出来れば、もっと名作になっていたのになぁ。。。
テーマが私好みだっただけに、ちょっと勿体無いです。
とまあ、苦言は書きましたけど、全体を通して楽しく読むことができました。
超能力が人類に備わった時にどうなるかという事に関する設定は
かなり斬新で、説得力がある感じがしました。
テレビを見ていて、訳わかんないなぁと思った方、
軽めのSFファンタジーを読みたいと思われる方辺りにお勧めします。
(この分ではTVアニメは相当厳しいなぁ。。。)
(★★★☆☆ 星3つ。ややお勧め)