西尾維新さんの小説、物語シリーズの最終シリーズ(ホント?)の最初の作品。
憑物語を読了しました。
「化物語」から始まる、この物語シリーズの魅力は、巧みにコントロールされた奇想天外なストーリーと、会話の面白さにあると思います。
時には、一見ストーリーと関係ない様な「雑談」を延々と数十ページも展開して、
「西尾さん、物語を忘れて悪乗りして雑談を書いているんじゃ?」
と思える事も多々あります。(そこが面白いのですが。。。)
で、後半怒涛の展開で息をつくひまも与えなくさせて、最後ほっとした時に、
「ああ、最初の雑談は、これに繋がっていたんだ〜!」
とびっくりさせられる事もしばしば。。。
読むたびに、びっくりさせて貰える、数少ない作家さんです。
さて、この憑物語ですが。。。
前回の(第二シリーズ)の後半、ちょっと辛い展開があったので、
(千石撫子がとんでもない事になったり、
八九寺真宵があんな風になってしまったり。。。(涙))
ちょっと最終シリーズに着手するのをためらっていました。
でも、アニメも始まった事ですし、やっぱり物語シリーズのラストが気になるので、
思い切って読んでみる事にしました。
ネタバレを防ぐため、詳細な事は書きませんけど。。。^^;
最初は、どうなるかと思いました。。。。
延々といつもの雑談で。。。しかも余り面白くない。。。
で、やっと終わったかと思ったら、またあれだし。。。(意味不明ですみません ^^;)
しかし、後半から怒涛の展開で、一気にラストまで読ませられました。
後から思うと、最初の雑談は。。。 ああ! こう繋がるのねっ、と舌を巻きました。
(ワケわかりませんよね。。。本当は書きたいんですよ(笑))
全体を通してみると、やっぱり面白い! さすがです。
そして、西尾維新さん、本気でこの長い物語を終わらせようとしているなと
強く感じられました。
今回は、ストーリー構成の巧みさを強く感じました。
人によっては、ラストが呆気なさ過ぎと言いそうですが、あの呆気なさ、
あの不気味さが良いんだと思えます。。。
最終シリーズは、この後インターミッション的な「暦物語」(既刊)、
「終物語」(夏出版予定)、 「続終物語」(未定)と続く予定です。
あと3冊で終わってしまうんですね。。。。(ホントかな??)
アニメを見て興味を持たれた方、手の込んだストーリーの好きな方、
会話劇が好きな方に強くおすすめします。
(あ、初めての方は、出来れば化物語から読んで下さいね ^^;)