読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

shobuno's blog

shobunoの日記です。日々見たこと、考えたこと、思い出した事などを興味の向くまま書いていきます。

【たまクラ】失われるもの、残るもの (アイネ・クライネ・ナハトムジークより)

映画「アマデウス」の一節です。

かつてモーツァルトのライバルで、宮廷音楽家として隆盛を極めた主人公

サリエリが、自殺を計って失敗し精神病院に入院させられます。

面会に来た若い牧師に向って、かつて「最高の音楽」とされた自分の音楽を、

年老いた手で弾いて、「知っているか?」と尋ねます。

 

若い牧師は、本当に申し訳なさそうに、「いえ、存じません。」と言います。

サリエリは、驚いた表情を浮かべて、何曲か弾くのですが、

どれも、牧師は知らない曲です。

(この時のサリエリ役のF.マーリー.エイブラハムの演技が素晴らしいです)

 

ふと、サリエリは思いついた様に、もう一曲弾き始めます。

少しうんざり気味の牧師でしたが、曲を聞くと目を輝かせます。

「はい、知ってます! 魅力的な曲です! あなたが作曲したのですか?!」

サリエリは忌々しそうに「私じゃない。」と言います。

 

彼が弾いた曲は、モーツァルトのセレナーデ13番、K.525。

アイネ・クライネ・ナハトムジーク」という名で超有名な曲。

モーツァルトの代表作と言われる作品の一つです。

 

ちなみに。。。

私も大好きな、「アマデウス」のこの魅力的なシーンは、実際にはあり得ないんです。

アイネ・クライネ・ナハトムジーク」が世に出たのは、

モーツァルトの死後の1827年

サリエリが亡くなったのは1825年だそうなので、

彼がこの曲を知っていた筈は無いんですね。。。

(言うだけ野暮なお話ですが)

 

 

アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の意味は、「ひとつの・ちいさな・夜の音楽」

日本語では「小夜曲」とか訳されているものもあります。

モーツァルト自身が、この副題を名付けたそうです。

 

アイネ・クライネ・ナハトムジークは、4章から成り立っています。

 

どの曲も「モーツァルト的」で、親しみやすくて優雅で楽しい曲です。

全体的に軽やかで、すんなりと聞けるんですが、一度聞いたら忘れられない。。。

 

そんな有名曲ですが、この曲にはちょっとした「謎」が有ります。

実はこの曲、元々は4章の構成ではなく5章の構成だったそうです。

現在「1章」と「2章」と知られている曲の間に、

もう一章「メヌエット」が有ったんだそうです。

初版出版時というか、モーツァルトが生きている頃から失われてしまっていた

らしいです。

そう言われると、とても聞きたくなりますが、

残念ながら現在まで、失われた楽譜は発見されておりません。

 

 映画で表現された、当時はもてはやされていたのに、

その時期を過ぎると忘れ去られてしまう事と、

当時はそれ程では無かったのに、いつまでもいつまでも

人々に語り継がれていくものの違いは何なんでしょう?

 

ある音楽の先生に、

「「クラシック音楽を嫌い」と言うのは、「自分が変な価値観を持っています」と

 言うのと同じ事なんだよ。

 「クラシック音楽」は、長い期間をかけて、多くの人々から支持されてきた音楽

 なのだから、それを「良い」とか「好き」と思うのは「あたり前」の事なんだ。

 それを「嫌い」と言うのは、「自分が異常なんだ」という事を

 言う様なものなんだ。」

と言われた事がありました。

当時は、何となく反発を感じたものでしたが、案外そんなものなのかも知れないと

思う様になりました。

 

長い期間というものは、モノの良し悪しを選別する有効なフィルターなのかも

知れません。

 

私のやってきた事の何か一つでも、後世に残るモノは有るんだろうか?

そう考えると、悲しくなってきます。。。 (^_^;

 

 

気を取り直して。。。

 

この「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」ですが

私自身大好きで、安心して流せる曲なので

放送部時代、何度も使わせて頂きました。

私の音楽ライブラリを調べてみると、何と4枚もありました (^_^;

 

お勧めは。。。 

 

アイネ.クライネ.ナハトムジーク(セレナード第13番  ト長調 K.525):第1

アイネ.クライネ.ナハトムジーク(セレナード第13番 ト長調 K.525):第1

  • サー・ネヴィル・マリナー & アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ
  • Classical
  • ¥250

これはオーソドックスな演奏です。

ネヴィル・マリナーは、映画「アマデウス」の音楽を付けた方。

安心して聴けますが、ちょっとエコーかかり過ぎ??

 

 当時の演奏に近い音を求めるのなら

 

 これかな??

ホグウッドは、失われた第二章を補って(本物じゃないんですが)、

それらしい形式にしています。

ホグウッドも、モーツァルトの演奏では冴えを見せてくれます。

こっちは、「鋭い」感じの演奏で好みです。

(今でも入手できるのかな??)

 

 

 

アマデウス [DVD]

アマデウス [DVD]

 

私は敢えて、ディレクターズカット版じゃない方をお勧めします。