shobuno's blog

shobunoの日記です。日々見たこと、考えたこと、思い出した事などを興味の向くまま書いていきます。

ラジオの時間

「これ、技術家庭で作ったんだよ」

娘(中2)が、見せてくれたものは。。。

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やたら立派な「ラジオ」でした。

 

って。。。

えっ。。。?

 

今どきは、ステレオなのか?

ああ、AMラジオもステレオ化されたしね。。。(いつの話だ ^^;)

 

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ええっ?!

FMも入るの?!

アラーム機能付き?!

何だか知らないけど、LEDランプが付いている?!(苦笑)

更に。。。サイレンが付いている?!

 

えっ?! これ、よく見たら、パネルは液晶じゃないか。。。(汗)

 

娘「ほら見て。 発電機も付いているんだよ」

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ラジオの後ろのハンドル(やたら重い(笑))を回すと、何と発電できて、

電気が無くてもラジオが聞けます。

オマケに、ラジオの上には太陽電池までついています。。。

 

ちょ、ちょっと待って。

中2の女子だよね。。。

初心者がいきなり、こんな盛りだくさんの機器を作れる筈が。。。

私が中学生の頃に作ったラジオは6石スーパーラジオで、AM(モノラル)で、

検波機能が付いていて(確かオプション)電波をキャッチすると赤いLEDが光る奴で

これでも、マトモに作れた人はクラスに半分も居なかった筈。。。

 

何これ。。。?

時代の進歩って凄いって事。。。?(いやいや ^^;)

 

私「す、凄いね!」

娘「うん。失敗した人がいっぱいいた。。。」

心なしか得意そうな娘(笑)

 

箱に回路図が入っていましたのでよく見ると。。。

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ああ。。。やっぱり(^^;)

ステレオアンプ部分、液晶表示部分、インジケータ表示部分、ラジオ受信回路(まで?!)はユニット化されていて、予め完成していたみたいでした。。。

(取って付けた様な「ラジオのしくみ」が涙を誘います。良く考えれば、日常「ラジオ」なんて、今の子供たちは触れる機会はあまり無いですよね。。。)

 

作ったのは、発電機の電流を整流する所(交流→直流変換)、充電回路、何故か付いている5V出力部分だけ。。。つまり、電源周りだけ作ったのね。(笑)

 

私「全然ラジオ作ってないじゃん!! ^^;」

娘「てへ(ぺろ)」

 

 

私が中学生の頃は、「ラジオ」の時代はそろそろ終わりかけていましたけど、

少しお兄さんの世代は、まだ盛んに「ラジオキット」を組み立てたりして、それを横目で見ていた私もいつかこういうのを作れる様になりたいと思っていたものでした。

 

私が初めてラジオを作ったのは、小5の頃。

学研の科学の付録の「ゲルマラジオ」でした。

ゲルマラジオというのは、電源の要らないラジオでして。。。

コイルを巻いて、バリコン(バリアブルコンデンサーの略)と、ダイオードと、イヤフォンをつなぎあわせただけのものでした。

それでも、アンテナを繋いで、バリコンをゆっくり回して耳をすませると、

かすかに人の声が聞こえてきて。。。

非常に感動した覚えがあります。

 

その勢いにのって、今度は電池で動いてもっと感度の良いものを作りたくなって、図書館に通って調べました。

当時、電子工作はとても盛んで、「初歩のラジオ」(初ラ)と、「ラジオの製作」(ラ製)という月刊誌が刊行されていて、ラジオその他の電子機器の回路図とか作り方とか、毎回たくさん掲載されていました。

同級生に同じ趣味の人は居なかったので、盛んだったのかそうでも無かったのかは

ハッキリ分かりませんが、雑誌、それも結構厚手のものが2誌も出版されていたのですから、多分人気の有る趣味だったのだろうと思います。

秋葉原に今でも「ラジオ会館」とか「ラジオデパート」という名前が残っています。

「ラジオ」が「最先端」だった時代が有ったんだろうと思います。

 

私も「初ラ」だか「ラ製」を見て、部品表を写した紙を握りしめてアキバへ買いに行ったものでした。

(「初ラ」に「ラ製」って、まだ有るのかな?)

 

初めて自分で部品集めからして作ったものは、3石ラジオでした。

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↑こんな感じ。

朝から晩までハンダゴテを握り、アレコレ考えて。。。初めて自分で部品を集めて作ったラジオから音が出た時は本当に嬉しかった事を思い出します。

使ったトランジスタは、2SC372。。。今でもハッキリ覚えています。

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その成功に気をよくして、ラジオやら、電源やら、トランシーバーやら、テレビゲームやら。。。色々沢山作りました。

小6の頃に作ったACEのキットは出来が良くて。。。

何年も使いました。

 

 

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中学生になると、デジタルの時代になってきました。

中1でデジタル時計を作ったけど、LSIを使ったので部品数は少なかったけれど。。

LSIの特性上問題が有って、なかなか上手く出来なくて。。。。

技術家庭の先生に相談したりしました。。。

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FCM7030(時計用のワンチップLSIフェアチャイルド製)

 

技術の先生「分からん」

私「えっ?!」

(結局自分で調べて解決しましたが、完成まで1年もかかってしまいました。。。^^;)

この時計は、まだ実家で稼働している筈。。。(もう30年以上も。。。)

 

最後に作ったのはプログラマブルのオーディオ録音用の高性能タイマーで、

確かTIの1121とかいう、ワンチップマイコンを使ったデジタル時計でした。

中2ぐらいの頃だったかな。。。?

4つの電源のON/OFFを色々プログラムできる優れもので、当時私の趣味だった

エアチェック」(ラジオの録音)に大活躍してくれました。

この時計も寿命が長くて、大震災の衝撃で壊れるまで動き続けました。。。

 

 

私が技術家庭の授業でラジオを作ったのも、確か中2の頃。。。

(娘と同じ時なんですね。。。)

授業の進度に合わせて作らなければいけなかったのが苦痛でしたが。。。

先生に「勝手に先に作るなよ!」と先に釘を刺されていたので、

ジリジリしながら作った覚えがあります。。。(笑)

 

初めての電子工作が6石スーパーというのはちょっと敷居が高かったのか、

周りの子たちは、結構苦労したみたいで。。。

先生も面倒くさかったのか「shobunoに見てもらえ」とか言うものだから

授業中/授業後問わず、私の席の前に「修理」の行列が出来てしまいました。

(このおかげで、退屈せずに済んだ様な気もするけど。。。^^;)

 

 

家庭科の授業で、裁縫や料理の実習をするというのは、分かりやすいけれども、

中2のこの時期に「ラジオ」を作るっていうのは、どんな意味が有るんでしょうね。

私(もしくはそれ以前)の世代の子供達が「ラジオ」を作る事は、とてもエキサイティングで、意義の有る事だったでしょうけれど、今の子供達が「ラジオ」を作る事にどれほど意義が有るのか。。。

ちょっと疑問だけれど、中2の子供達が何か電気的な物を作る事は、何か意義が有る様な気がします。(何となくですけれども)

 

下の子も、今年小5になります。

小5と言えば、私が初めてラジオを作った歳。

 

息子にラジオでも作らせようかな。。。?

 

 

[ラジオ工作キット]3石トランジスタラジオキット

[ラジオ工作キット]3石トランジスタラジオキット