娘がブラスバンド部に入りました。
毎日、朝練とか放課後の練習とか土日も練習が有ったりして、なかなか忙しそうです。
先日、担当の楽器がクラリネットに決まり。。。
妻の実家のおばあちゃん(93歳。大正琴奏者。音楽大好き。)が盛り上がって、
楽器を買ってあげるという話になりました。(とても有り難い話です。)
早速、ネットで調べた妻が。。。
「クランポンというメーカーが良いみたいよ。」
と言っていました。
「クランポンはカプカプ笑ったよ。。。」
うっ。。。(冷汗)
その単語にはちょっとほろ苦い思い出があります。。。
という訳で、マクラとは全く無関係なお話に突入です(^_^;
それは私が中学生の頃。。。(多分中1。)
中学生当時の私は今では考えられない位の優等生でした(笑)
教科書なんて、貰ったその日に全部読んでしまうのは当たり前。。。
翌日、同じ様な友人に、
「国語の◯◯っていう話、ちょっと面白かったね。」
「ああ、アレね。でも◇◇の方がもっと良かったよ。」
なんていう優等生トーク(?)など嗜んで(たしなんで)おりました。。。
そんな私でしたが、一つだけ心配な題材がありました。
一読したけど。。。さっぱり分からない。。。。
これって何?
何が書かれているの?
そもそも、クラムボンって何??
ま、一読しただけじゃ分からない話なんだ、きっと。
授業が始まったら、きっと先生が詳しく教えてくれるだろう。
その時は自分にそう言い聞かせて納得したのですが。。。
そして、授業が始まりました。
きっと、先生はクラムボンが何なのかハッキリさせてくれる、
やっと謎が解けるんだ。。。
私は期待に胸をふくらませて授業に望みました。
先生は、生徒を順番に指名して、「やまなし」を朗読させました。
一区切り読み終わると、
「どんな情景だと思いますか?」
「何を感じますか?」
などと問いかけて、生徒たちの意見を聞きます。
生徒たちも、
「楽しい情景だと思います」
「光がキラキラしている感じです」
「カワセミが魚を取る所が怖い」
とか、そんな事を発表していました。
時間が刻々と過ぎていきました。
いや、私はそんな事が知りたいんじゃない。。。
クラムボンって何?
カプカプ笑うってどうなの?
クラムボンは死んだの? 生きているの?
何で死んだ後にまた笑っているの?
結局何が言いたかったの?
「私の幻燈はこれでおしまいであります」って。。。幻燈? 何の事??
ダメだ。。。
「やまなし」について、結局何一つ分からないままだ。。。
授業が終わる時間になりました。
私はパニックになりました。
いかん、このままでは。。。
本を片付けて教室を出ようとしている先生に必死に追いすがりました。
「先生っ! ちょっと待ってください!!」
「? どうした、shobuno。」
「「やまなし」の話の内容が全く分かりませんでした!」
「。。。そうか。」
先生は何故かちょっと困った様な苦笑を浮かべていました。
「クラムボンって何ですか?」
「それは。。。自分で考えて。」
先生は答えてくれません。
さ、察しろって事か?!(汗)
。。。でも無理。。。
「どうしても分からないんです。何度も読んでみたけど。」
「そうか。でも、まあそれならそれで良いじゃないか。」
「ダメです! 教えて下さい!」
教えて貰えるまで絶対引かないぞ。。。
私は固く決心していました。
十分位、そんな感じの押し問答を繰り返していたと思います。
先生は根負けしたという感じで
「クラムボンは何かという問題は絶対に試験に出さないから、
そんなに気にするな。」
と言いました。
いや、そういう問題じゃなくて。。。
「試験に出るから」知りたがっていると思われた事に軽く傷つきながら、渋々
「わ、わかりました。。。」
と答えて、先生を解放しました。
「やまなし」を読むと、あの頃の感覚が蘇るので、
ちょっとだけ苦手です(苦笑)
(た、高い。。。(^_^;)