梢(こずえ)に柿の実が一つ。
HDDの復旧の目処がようやく整いました。
写真が大量に入ったHDDがクラッシュしてから、もう一週間になってしました。
今日は、この一週間に起きたことを簡単に書きたいと思います。
同様なサイトは沢山有りますので、ここに来る人はいないと思いますが、
日頃お世話になりっぱなしのインターネットに、少しは役に立ちそうな情報を追加できれば。。。
1.事件の発生(初日)
私は、20年ぐらいMacユーザーです。
昔は良くソフトウエアの障害や、ハードディスクの障害でひどい目に遭いましたが、OSXになって以来随分と安定して、障害らしい障害を経験した事はありませんでした。
いつもの様にiPhoto(Macの写真管理用ソフト)を起動した所、ハードディスクが異様な音を立てはじめ、ソフトは起動せずに虹色アイコンがぐるぐるしている状態に。。。
しばらくして、
「ライブラリーを再構築中」というダイアログが表示されました。
そのまま、いくら待っても終わらないのでiPhotoを強制終了しました。
2.ディスクユーティリティによる診断、修復を試みる。(初日)
こういう時に先ずすべきことは、コンピュータの再起動。
そして、Apple純正のディスクユーティリティを起動しました。
ディスクを診断した所、障害が発生している事が判明。
慌てて修復を試みましたが、失敗。
「このディスクを修復できません。できるだけ多くのファイルをバックアップし、ディスクを再フォーマットしてからバックアップしたファイルを復元してください。」
という非情なメッセージが表示され、ディスクは読み取り専用でロックされました。
(Macの良い所はこういう障害が発生した時に、被害を拡大しないような配慮が色々されている事です。。。)
大抵はここで障害は復旧される筈なのですが、今回は根が深そうです。
3.バックアップ(初日〜2日目)
指示通り、iPhotoのフォトライブラリーファイル(iPhoto Library)を、別のディスクにコピーを開始しました。
実はこの時まで、あまり心配していなかったんです。
まあ、ディスクの障害と言ったってこの一つのファイルさえ無事ならば、そう大した問題じゃないと。。。
ファイルの大きさは、200G。この日はそのまま眠りました。
翌朝パソコンを見ると、
「エラーが発生した為、コピーを中止しました」
というメッセージが。。。!
やば。写真ファイルが壊れているかも。。。
ライブラリーには、shobuno家の全ての写真、15,000枚以上が入っている筈です。
この時、初めて少々パニックになりかけました。。。
4.iPhotoのフォトライブラリーファイル(iPhoto Library)を救出(3日目)
実はiPhotoのフォトライブラリーファイル(iPhoto Library)は、一つのファイルに見えますが、「パッケージ」という形式のファイルです。
パッケージというのは、ダブルクリックしても中身が見えないフォルダーです。(多分 (^_^;)
パッケージファイルを右クリックして、「このパッケージの内容を表示」を選ぶと、パッケージを構成しているファイルやフォルダーが表示されます。
表示されたファイル、フォルダーを一つ一つ個別にコピーしていきます。
特に重要なのが、「Masters」フォルダーの中身です。ここに写真ファイルの実体が入っていますので、出来るだけコピーします。
障害でコピーできないものは、残念ながら諦めます。
(私の場合、ラッキーな事に「Masters」は完全にコピー出来ました)
5.ディスクウォーリアなどの、ディスク修復ソフトを試みる
私は持っていなかったので出来ませんでしたが、ディスク修復ソフトをお持ちの方は、このステップで是非お試しください。
私も購入しようかと思いましたが、1万円ぐらいすること、「Masters」が無事だから何とかなりそうだろうという事でパスしました。
6.バックアップの仕組みを構築する(4〜5日目)
もう二度とこんな目に遭いたくないので、バックアップも考慮したハードディスクの増設をしました。
今回は、新たに4Tバイトのネットワーク接続のハードディスクを導入しました。
で、Raid1(ミラーリングのみ)の構成をして、障害が発生してもデータが失われない様にしました。
構成をしたあと、救出したフォトライブラリーファイルを、ここにコピーしました。
Raid1という構成が悪かったのか、買った製品が悪かったのか、コピーは驚く程遅くて、丸2日程かかってしまいました。
7.Raidドライブのフォトライブラリーファイルを使ってiPhotoを起動(6日目)
コピーが済んで、やれやれとiPhotoを起動してみると。。。
「データベースを再構築中」
のメッセージ。。。しばらく待つと
「再構成に失敗しました」
という非情なメッセージが。
ここまで来たのに、もうダメかも。。。
ちょっと絶望的な気分になりました。
その後色々再構成を試みてみると、
「ディスクのフォーマットが対応していない」
とかいう意味の英語のメッセージが出ました。。。
色々ネットで調べてみたところ、どうやらiPhotoのフォトライブラリーは、
「Mac OS拡張フォーマット」でないと動かないらしいです。
ネットワークドライブが使えないじゃん。。。
(どこぞのガイジンさん、ありがとう!)
8.Mac OS拡張フォーマットのディスクを用意する(7日目)
仕方なく、再度USB接続の安いディスクを購入。。。
そこに、フォトライブラリーをもう一度コピー。(10時間以上かかった (^_^;)
iPhotoを起動。。。
「データベースを再構築中」
のダイアログが表示され、しばらく待っているとiPhotoが何事も無かった様に起動しました。一週間振りに表示された写真も無事でした。
(写真のファイル数は、16,100枚でした。)
Raidドライブは、Macのバックアップ機能である「タイムマシーン」用のディスクに指定しました。
これで写真ファイルは「タイムマシーン」と「ミラーリング」で守られた状態になって一安心です。
ふう。。。長い一週間でした。