社内で使っていた「Backlog」というシステムを廃止する事が決まりました。
私以外、あまり使われていなかったので、気軽に考えていたのですが、いざ廃止となると、全社にお知らせした方がいいような気がしてきました。
私「一応、全社にアナウンスしておきますか?」
上司「お願いします。」
全社にアナウンスって事になると。。。
皆にわかりやすい文章が必要だなぁ。
えーと。。。
8月24日をもちまして、Backlogを廃止する事になりました。。
で良いかな?
Backlogを良く知らない人もいるんだよなぁ。。。
うーむ。。。
文章を考え始めると、意外に面倒な事に気が付きました。
大した内容じゃないんだから。こう、ぱっと書けないものか。。。
そのとき、パッと閃きました。
そうだ、あれ。。
ChatGTP、使えないかな?
早速、画面を開いてChatGTPに依頼してみました。
私「社内で使用していたBacklogを8/24に終了する事になりました。
この事を社内にアナウンスしたいのですが、文章を考えていただけますか?」
すぐに反応がありました。
ChatGTP「もちろんです。
以下は、Backlogの終了に関する社内アナウンスの一例です。」
そして長文がダダっと表示されました。
件名: Backlogサービス終了のお知らせ
皆様
いつもお世話になっております。突然のお知らせとなりますが、8月24日をもちまして、弊社で利用しているBacklogサービスの提供を終了することとなりました。
長らくBacklogを活用していただき、誠にありがとうございました。Backlogを通じて、プロジェクトの管理やコミュニケーションをスムーズに行うことができました。
終了に伴いまして、以下の点をご確認いただきたいと思います。
1.データの保存とエクスポート: Backlog内のデータは8月24日までアクセス可能です。必要な情報は事前にエクスポートいただきますようお願い申し上げます。
2.代替手段の検討: Backlogで行っていたタスク管理やプロジェクト管理については、代替手段の検討が必要です。他のツールやプラットフォームの利用をご検討ください。
3.サポート: Backlogに関するお問い合わせにつきましては、終了日まで引き続きサポートいたします。ご不明点がございましたら、遠慮なくお知らせください。
Backlogをご愛顧いただきましたこと、心より感謝申し上げます。新たなツールや方法に移行する際には、スムーズな移行をサポートさせていただきますので、何かお手伝いが必要な際にはご連絡ください。
何かご質問やご不明点がございましたら、お気軽にお知らせください。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
[ご名前]
[所属部署]
[連絡先情報]上記のアナウンスをベースに、必要に応じて内容をカスタマイズしてください。終了に伴う対応や移行先について、詳細な情報を提供することが大切です。
えーーーー?!
こ、これは一体。。。
どうなっているの?!
ChatGTPは、Backlogが何なのかを知っている。。。んだよね?
どういうアルゴリズムで、こんな文章を導き出しているのか全く想像できないんですが。。^^;
「Backlog内のデータは8月24日までアクセス可能」って。。。
中に人が入っているみたい(笑)
多分、私はこれと同等の文章を書く事ができる。。。と思うのですが、
推敲入れて1時間ぐらいかかってしまうのではないか?
それがChatGTPでは、数秒でこの完成度です。
もちろん、ChatGTPはまだ不備があり、誤った事を言う事もあり、全面的に信じる事はできないという事はわかります。
それでも、正解を出した時の価値は途方もなく高いと感じます。
「いつか人間はコンピュータに支配されて、やることが無くなるのではないか?」
なーんて、昔から良くSFで扱われていたテーマが、現実に迫って来た。。と感じてしまいます。
星新一の作品に「肩の上の秘書」というショートショートがあります。
誰もが肩の上にインコのロボットを載せていて、主人公がつぶやくと、肩の上のインコが、いい感じに話をしてくれるというお話。
「こんにちは」
セールスマンのゼーム氏がつぶやくと、肩のインコがはっきりした口調で
「おいそがしいところを、突然おじやまいたしまして申し訳ございません。お許しいただきたいと思います」
相手の主婦の肩にもロボット・インコがいて、話します。
「よくいらっしゃいました。だけど、失礼ですけど、あたくしもの覚えがよくございませんので、、お名前を思いだせなくて。」
ゼーム氏の肩のインコは首をかしげ、彼の耳にこうささやいた。
「だれか、と聞いているよ」
このロボット・インコは、相手の話を要約して報告する働きもするのだ。
「ニューエレクトロ会社のものだ。竃気蜘妹を買え」
彼のつぶやきに応じて、インコは礼儀正しく話した。
こんな感じで会話が続きますが、セールスはうまくいきません。
主婦が、
「いらないわ」
とつぶやいたので、インコはそれをくわしくしゃべった。
「すばらしいわ。おたくの社は、つぎつぎと新製品をお作りになられるのね。だけどうちでは、とてもそんな高級品をそなえるほどの余裕がござしません」
ゼーム氏のインコが、
「いらないそうだ」
と要約し報告したが、
「そこをなんとか」
という彼のつぶやきで、インコの声は一段と熱をおびた。
「でもございましょうが、こんな便利な品はございません。手のとどかない背中もかけますし、お客さまの前でも知られません。それにつまらない労力がはぶけます。お値段もぐっとお安くいたしてあります」
「ぜひ買え、と言っていますよ」
「うるさいわね」
(以下略)
(「肩の上の秘書」は「ボッコちゃん」に収録されています。)
中学生ぐらいの頃に読んだお話です。
妙に記憶に残る話でした。
こんな莫迦な話、現実に起こる筈ない。
。。。と思っていたんですが、ChatGTPはこれを実現してしまいそうな底力を感じますね(笑)
皆が「インコの言葉」を使いこなす様になれば、世界は「インコの言葉」に満ちるようになるでしょう。
でもその言葉に何の意味があるんでしょう。。。?
まあでも良く考えてみると、「インコの言葉」も、今まで発していた「人の言葉」も、本質的には大した違いは無いのかも知れませんね。
社内向けのアナウンスの文章を公開しながら、ちょっと考えてしまったのでした。
<おまけ>
ChatGTPの話からだいぶ飛んでしまいました。
ChatGTPについて言うと、思ったよりも何倍も「使える」道具になっていると思いました。
何か面倒な事をしなくてはならなくなった時に、ダメ元でChatGTPに頼んでみると、案外イケるかも知れませんよ。