20年以上、システム開発の仕事をしていますが、
一二を争う様な興味深い「事件」に遭遇しています。。。
う〜ん、書きたくて仕方ないのですが、さすがにちょっと、
関係者に見られた時にちょっとマズイので。。。 (^_^;
ひとまず、今は「お蔵入り」にする事にします。
そのうち、ホトボリが冷めた頃に取り上げる事にしましょう。。。
その代わりと言っては何ですが、今日はそんな「お蔵入り」したお話の一つを
「蔵出し」してみる事にします。。。
あんまり長い間寝かせておいたので、原型を留めていないかも知れませんが ^_^;
それは、今から20年以上前のお話です。
それは、私が初めて担当した実務のシステムでした。
当時私は新人で、与えられた50ステップ(行)のCOBOLのバッチプログラムに
1ヶ月もかけて、ヒイヒイ言っていました。
配属されたそのシステム開発は、入った時から火を吹いていました。
(当時の私は、良く分かっていませんでしたが)
9時から5時までの定時時間帯は私を含む正規のメンバーが開発し、
定時を過ぎると、歴戦の勇士の先輩たちが、他所の開発を終えて集まってきて、
夜中の間、ずっと開発をしていたのでした。
配属されて3ヶ月の間、休みは全く無くて、走り回っていました。
3ヶ月後、先輩社員から「明日の土曜は休んでもいいから」
と言われたとき、「休む」の意味が分からなくなっていた様な過酷な開発。。。
この話は、以前にも書きましたね。
私は程なくこのプロジェクトから離れたのですが、
この話には、実は後日談があります。
これ程までに、混乱を極め、過酷な開発になってしまったこのプロジェクト。。。
今なら分かりますが、プロジェクトがこんなになってしまうという事の原因は、
開発のプランニング、デザインに問題が有る事が多いんです。
こういう「低品質」な、開発プロセスを踏んだシステム開発には、
必然的に、「低品質」な結果が待っているんです。。。
当時、私は良く分かっていませんでしたが、このシステムは、
あるアパレル会社の生産〜出荷を担うシステムでした。
ソフトウエアのシステム開発と同時に、生産ラインや、自動出荷のハードウエア
の導入まで含めた大きな案件でした。
このシステムが完成すれば、注文から出荷までのプロセスのかなりの部分の自動化
を実現できる筈だったのですが。。。
開発が終わり、ラインが動き出すと、大問題が発覚しました。
完成した洋服がハンガーにかけた状態でラインの上を動くのですが、
ハンガーの高さが足りませんでした。
結果、洋服は金属製の床(油まみれ (^_^;)を引きずる事になり。。。
商品は台無し、エライことになったそうです。
出荷伝票も出ず、ラインも動かせず、現場は大混乱に陥りました。。。
発注元のお客さんは、カンカン。。。
開発メンバーが急きょ集められ、洋服の仕訳、箱詰め、伝票書きを行い、
トラックまで運ぶという作業を、システムの代わりになって
行う事になったそうです。。。
「システム」は、お客さんの「業務」そのもの。
普段、忙しくてついつい自分が作っているモノが何なのか忘れがちですが、
そういう事を忘れてしまうと、意味の無い変なモノを
大汗かいて作ってしまうハメになってしまいます。。。
今日「お蔵入り」したお話も、そんなお話。