shobuno's blog

shobunoの日記です。日々見たこと、考えたこと、思い出した事などを興味の向くまま書いていきます。

白熱する妖精館 (妖精館物語 10/15)

平均在籍期間、一年未満。

 

 サークル妖精館の初期の頃の会員さんの定着度合いでした。

同人誌サークルとしては珍しく律儀にキッカリと3ヶ月に一度

会誌を発行していましたが、特筆できる事はそのぐらいでした。

 素晴らしい作品を書けるスタッフや会員さんがいる訳でもなく、

本の内容はお世辞にも高度とは言えませんでした。

入会した会員さんは、初めの頃は作品を投稿してくれますが、

そうそう長く作品を出せる人は稀で、一年もすると書けなくなり、

そして退会していくのが普通でした。

 

 100名程集まった会員さん達も、放っておけば

すぐにいなくなってしまう事でしょう。。。。

 

 私は、正直な所「同人誌サークル」が何なのか良く分かっていませんでした。

ただ、目の前に集まってしまった人の集団だけが見えていました。

 放っておけば消滅してしまうであろうこの集団を強化しようと思いました。

会員さんとのコミュケーションを強化する事によって、

作品だけの繋がりでなく、人と人との交流の楽しさを付け加えられれば、

或いはこの集団を強くする事が出来るかもしれない。

 

 まずはスタッフと会員さんとの手紙による交流から。

私はお手紙を書きまくりました。

質問の回答、投稿してくれた作品の感想、

ある程度勝手がわかると、他愛のない冗談とか、

日常の話とか、悩み相談まで。。。

毎日毎日、2〜30通ぐらい書きまくりました。

お陰で、苦手だった文章書きが克服されてしまいました(笑)

 

 スタッフとの交流が軌道に乗ると、今度は会員さん同士の交流を促進しました。

会員さんの出身地分布地図を作ったり、作品のアンケートを募って感想を集めたり、

会員さんの近況を報告させるようなスペースを作ったりしました。

 

 狙いは見事にあたり、会員さん同士の交流も盛んになりました。

会員さん同士の「合作」が投稿されたり、

スタッフと掛け合いの様な記事が投稿されたりと、会誌、会報が賑やかになりました。

 

ある日の事、名古屋の会員さんからお便りがありました。

 

「名古屋で、地元の会員さんを集めてお茶会をやりたいと思います。」

 

 私は、これは良いチャンスだと思い、スタッフのTさんを誘って、

日帰りで参加させてもらいました。記念すべき会合第一号でした。

お手紙や会誌上では良く知っている会員さん達でしたが、

実際に会うのは初めてで、随分と緊張した覚えがあります。。。

 

 我々スタッフが好青年だったせいか(ォィォィ (^_^;)

この会合は良い感じで終わり、

この頃からサークル妖精館は、紙上(2次元?)の交流サークルから、

実際に会って交流できるサークル、より人間関係の強化された集団に生まれ変わり始めました。(会いにいけるドコゾのアイドルの先を行く発想ですね(笑))

 

 これ以来、名古屋の会員さんYさん、Sさんが特に熱心に応援して下さり。。。

東京都足立区で3ヶ月に一度開かれる会誌の編集会議にかなりの頻度で出席して下さって。。。

「名古屋は足立区の隣。」

とまで言われるまでになりました。。。(苦笑)

 

この名古屋会合を皮切りに、各地で会合が開かれました。

大阪、岡山、再び名古屋、スキー会合とかも有ったっけ。。。

ホテルや旅館やペンションを借りて、2〜30名が集まりました。

作品の話、普段の生活の話、はたまた怪談大会などなど、

夜更けまで大騒ぎしました。。。

(今から思うと青春だなぁ。。。 (^_^;)

 

 紙上だけでなく、お互いが顔を知って語り合う事で、

サークル妖精館の集団としての強度は、格段に強化されたのだと思います。

会員さん達の退会率は大幅に下がり、何年も在籍してくれる様になりました。

 

会は絶好調。

私がいなくなっても妖精館は永久に続けられるんじゃないだろうか?

 

そんなことを本気で信じられるような気がしていました。