客先からの帰り道。
小さな田んぼに植えたばかりの稲が。。。
今日は何となく思い出話を。
両親の実家は富山県でした。
とはいえ、富山を出て東京の足立区に住んでいて、
私には殆ど富山に行く機会なんて無かったのですが。
弟が生まれる時だから、私が4歳ぐらいのころ、
しばらく富山にある母の実家に滞在した事がありました。
土間のある大きな(今から思えば、田舎としてはそれほど大きくなかった)板葺きの
古い家で、五右衛門風呂。
板の上に乗って風呂に入るのが珍しかったり、マキをくべるのを手伝ったり。。。
土間に大きなかまどが有って、ご飯を炊いたり、大きな鍋で料理したりするのが珍しかったり。。。
何故か家に知らないオバちゃんが気軽に出入りしたりして。。。
一体この家の家族は何人なんだろうとか思ったり(笑)
オバちゃん達が私を取り囲んで、私の顔を見て大きな声を上げて、
「まあ、shobunoちゃん(仮称)! 大きくなったわねぇ!
おばちゃんの事覚えている?」
とか笑顔で聞いてきたりして。
でも、誰一人知らない自分が恥ずかしかったりして。。。^^;
おばあちゃんが私に凄い方言で、
「◎☓△◆がよ。。。」
と話かけてきて、私が分からなくて何度も聞き返して、
それでも分からい様子を見て、
「そうか、これ、方言かの?」
と言って嬉しそうに笑うのを見て、不思議な気分を味わったり。。。
(それにしても、方言が通じない様子を見て、おばあちゃん達はどうしてそんなに嬉しそうにするんだろう。。。? ^^;;;)
初めの頃はオドオドしていた私も、みんなに親切にしてもらってリラックスしたのか、
田舎暮らしをとても気に入りました。
私「おじいちゃん!」
祖父「?」
私「おじいちゃん、今度東京においでよ!
黒い汽車(東京では見かけない蒸気機関車)に乗って!
で、お家で、欠けたお茶碗でご飯を食べたら良いよ!」
(いや、別に嫌がらせを言った訳ではなく。。。(苦笑)
その時、とても新鮮で魅力的に思えた事を、
祖父にも是非体験して貰いたかっただけなのですが。。。
何故か祖父は苦笑を浮かべていた様な。。。^^;)
祖父の家は農家でした。
富山県の農家といえば、稲作です。
(チューリップも栽培していましたが、メインは稲ですね)
それこそ見渡す限り水田でして、後に小学生になってから帰省して
遊ぶ所が無くて困った程。。。
ちょうど、田植えの時期だったと思います。
家族のみんな、野良着に着替えて朝から田んぼに行くのです。
私はまだ手伝わせてもらえず、家でお留守番でした。
お昼になると、おにぎりとか沢山にぎって、お弁当の支度をして、
大叔母さんと一緒に田んぼに届けに行くのが日課でした。
水田の中で、みんな一所懸命に働いていました。
都会育ちの私は、田んぼがイマイチ分からなくて。。。
大きな声でみんなにこう呼びかけました。
「みんな〜! お昼だよ〜! 川から上がれぇ〜!!」
「川だってよ。。(笑)」
みんなが私の顔をみつめて、笑顔、笑顔、笑顔。
「川から」上がって、お弁当を一緒に食べたものです。。
東京では味わえない刺激的な体験だったんでしょう。。。
この4歳の頃の記憶は、今でも強烈に残っていて、多分一生忘れないでしょう。
あの田んぼで笑顔で働いていた人たちは
今では一人も残っていないというのが、ちょっと不思議。
案外、時間って想像したよりも早く過ぎ去ってしまうものなのかも知れない。。。
それにしても、あの頃おじいちゃんは何歳だったのだろう?
って、えっ?!
よく考えてみたら、祖父はあの当時、今の私とほぼ同じ年齢だった様です。
いや、昔は結婚が早かったとは言え。。。こ、これはどういうこと?? ^^;