(駅前にたくさん提灯が飾られていました。本当はもっとキレイだったんですけど。
iPhoneじゃ、マイナス補正ができない〜 (><) )
1985年8月、サークル妖精館の会誌 FAIRY Vol.1 は創刊されました。
それから、3ヶ月毎に会誌が発行されたのですが、
残念ながらその頃の記憶は余りハッキリしていません。
私が覚えているのは、ただただ会長の進歩くんが積極的で、
彼のパワーに引きずられっぱなしだった事という事です。
一度、妖精館のスタッフの顔合わせ会が、学内でありました。
8人の男女が集まって、お互いに自己紹介したりしたのですが。。。
その場限りで。。。2度と8人が顔を合わせる事は有りませんでした。
多分これも、進歩くんに無理やり引きずられて来た人々だったのでしょう。
3ヶ月に一度の会誌の編集に主に参加していたのは、進歩くんと、洵くん(前回のお話に登場)と、私の3人だけでした。
恐らく、私も洵くんも、要領が悪い上に流されやすい性格で、
進歩くんの誘いを断り切れない「良い人」だったに違い有りません。。。(苦笑)
そんな感じでしたが、会誌を何冊か発行するうちに、
次第に3人は打ち解けてきました。
会誌を作る時以外にも会ったりする様になってきました。
これから、会をどうしたいとか、
作品の質をどうやって上げようとか
そんな事を進歩くんは熱く語り、
我々はそれに付き合って、色々考えたりしました。
全然会と関係ない事を話したりもしました。
よく進歩くんは突然、車で私の家や洵くんの家に押しかけてきて
「今空いている?」
と言いました。
「うん。。。」
と言ったが最後、気づくと車の中。。。(笑)
3人が車内に揃うと、彼は満足気に
「じゃ、今日は何しようか?」
と言ったものでした。
初めの頃はそういう彼の異常行動に戸惑いもしましたが、
一年もすると、慣れてきて。。。
「ホープ軒というラーメン屋へ行こう!」とか
「深夜にも営業していているという本屋へ行こう」とか
「渋谷へ行こう!」とか
「六本木を見学しよう!」とか
「海が見たい」とか。
色々無茶なリクエストをする様になりました。。。
こういう、パッと集まって、その場の気分を言い合って、
それをすぐ実行してしまうという遊びを我々は、
「思いつき行動」
「思いっきり行動」
と名付けて楽しみました。
小学校から高校まで、これまで抑圧されていたものが、
大学生になって開放され、
好きなことをやっても良いんだと突然言われて、
戸惑いながらも、自分がどこまで出来るのか確かめ合っている様でした。
みんな、希望と途方もない力に満ちていました。そしてそれをどう使ったらより良いのかなんて考えていませんでした。
「思いっきり行動」は意味の無い事、ばかばかしい事の方が良しとされていた様な気がします。。
「海へ行きたい」
の時は、昼頃から鎌倉近くの海に向かって何時間も車を走らせ、
着いて、目の前に広がる海を見て、ちょっとだけ足を水につけて
すぐに撤収したのですから。。。
今から思うと一体何がしたかったのかという感じです。(笑)
我々が始めたサークル妖精館も、思えば「思いっきり行動」の一環だったのかも知れません。。。
ある日、学内だけで本を作る事に限界を感じた進歩くんは、
我々に、サークル紹介欄のある雑誌を買い集めて来る様に命じました。
集められた雑誌は、
アニメージュ、ぱふ、LaLa、などなど。。。
我々は「思いっきり行動」の一環として、これらの雑誌に
ほとんど実体のない我らのサークルの紹介文を書いて送りました。
これが将来、サークルの運命を変えてしまう事になります。。。