「風立ちぬ」を観た。。。(ネタバレ有りです)
日曜日に観てきました。
ジブリの作品なので、もちろん、絵は素晴らしく美しかったです。
機関車、関東大震災、飛行機の描写はいつもの通りでした。
そして、菜穂子が嫁入りをするシーンの美しさと言ったらそれはもう息を呑む程。
でも、全体としては。。。?
う〜ん、難しい作品でした。
映画が終わって、エンドロールが出た時、
ん? ど、どういう事??
という感じ。。。
う〜ん、難しい作品でした。 (^_^;
1日経ってみて思うのは、多分この作品は若い頃に精一杯生きた人が、老いを迎えて、
ああ、自分の人生って何だったんだろうなぁ。。。
と振り返る為の作品ではないかと思います。(違うかな? (^_^;)
以降ネタバレなので、見たくない方はここまでにしてください。。。
主人公は殆ど喋りません。
彼はいつも飛行機のことを妄想していて、そればっかり考えています。
彼が何を考えているのか、殆ど描写されていません。
戦争に向かっていた時代。
彼は優秀な技術者になって、零戦という戦闘機を開発します。
彼は戦闘機の完成に向って仕事に励みます。
でも、戦争の道具を作るという行為についての一切の感情を語りません。
主人公は、資産家の令嬢の菜穂子という娘に出会い恋に落ちます。
彼女は結核に侵されおり、余命いくばくもない状態だったのですが、
彼との残り少ない時間を精一杯生きて、やがて彼の元を去っていきます。
微笑ましいシーン、美しいシーン、涙ぐましいシーンが有るのですが、
主人公は感情を言葉にすることがなくて、淡々とお話が進んでいきました。
零戦が完成し、次のシーンでは、もう戦争が終わっています。
妄想の平原に主人公は立ち、振り返ります。
美しい飛行機が作りたくて精一杯頑張り、素晴らしい飛行機(零戦)を作った。
でも、この飛行機に乗って行った人々はみんな死んでしまった。
自分は、一体何のために生きてきたのか。。。?
主人公は呆然と立ち尽くします。
そこで、死んだ筈の菜穂子が現れて、彼にそれでも生きてと言います。
観た当日は、良く分からなかったけど、こうして振り返ってみると、
このお話の良さがジワジワ分かって来る様な気がします。。。 (^_^;
私は、菜穂子と主人公がどうして恋に落ちたのかが理解できず、
そこが解決しないため、ストーリー全体が白々しく感じてしまったのですが、
そこも含めて作品全体が、観る人のイマジネーションに頼る形になっていたので、
イメージを自分のものに出来た人と、出来なかった人で評価が全然違う作品になってしまったのだと思います。
作者である宮崎監督が泣いたというのも良く分かります。
この作品は監督が、自分の為に作った作品なのではないかと思います。
だから、彼は引退しようと思ったんではないでしょうか。。。?
時期を置いて、また見直してみたい作品。。。かな?
(★★★☆☆ 星3つ)